農業をデジタル技術でかっこよく稼げて感動があるものに! by デジタルトランスフォーマー 渡邊智之

デジタルトランスフォーマーの渡邊智之が近未来について語ります。

農業の遠隔指導について

メガネ通して技術指導…デジタル技術で農業をサポート!広がる「スマート農業」 長野・上田市 | TBS NEWS DIG (1ページ)

本日は上記の記事を見つけましたのでコメントして行きたいと思います。

農業者の目線を分析しようという流れは、数年前から進んでおります。今回の記事は農業者の見ている情報から遠隔で指導員が指導するというもの。

こちらユースケースを明らかにする必要があると思っています。遠隔でアドバイスをいただくという事だとすると相手が必要ですから指導員の方にその時間パソコンの前に座っていただくなど事前予約が必要ですよね。

そう考えるとこの予約システムの構築や事前予約を農業者が行うといった事も一緒に考える必要があると私は思っています。

さてこの指導者の意見は見る人によっても変わる可能性もありますよね。
前回見ていただいた方と同じ方にアドバイスをもらうのであれば良いですがそうでないとすると見ていただく指導員によって判断が変わり困ることも出てくるのではと想像されます。

そう考えるとこの指導員サイドのノウハウの標準化をまずは進めるべきだと思います。標準化がされているのであればそれをベースに人工知能(AI)に自動で診断させることができるようにすべきでしょうね。

そうすれば農家も自分のタイミングで動画を撮影し、その動画ベースにAIが自動で診断してくれたら指導員の時間をおさえることも無く自分のタイミングで撮影をすれば良いだけですからね。

本記事のモデルを具現化する場合、指導員側にはやはりオンライン診断を専門にする人材を用意する必要があるかなと思います。

あとはこれらサービス料金ですよね。今まで自宅に農作物を見に来てもらうのは無料だったのにもかかわらずオンラインで見てもらう場合は有料となると農家的には来てもらった方が良いわけですからそれでもオンラインを利用する人がいるか疑問がありますよね。

農業の世界では、今まで情報が無料で流通していたシーンが多く、そのせいでビジネス化が難しいシーンが相当あります。

従来の良い所を生かしつつこれら新たなサービス類を提供する企業にメリットが生まれる姿をどんどん作っていかないと結局は淘汰されてしまいます。

そういった意味で最初に記載したように単にこの技術が農業の分野で使えるかといった技術検証だけでなく、それを実際に運営する際に人はどこにいるべきなのか何人必要なのか、お金を払う人はいるのか、どうやって払ってもらうのかといった事も一緒に考えなければいけないと思います。

農協や県庁の農業指導員の方々は年々削減されており、現時点でも人数が足りないと言われているのは事実でこの遠隔診断がうまくまわれば現地までの移動時間の分、多くの農家さんのアドバイスに入ることが可能になると思いますので双方にメリットがあるのは明らかです。

これをJA(農協)が自分たちの農作物のブランドの維持の為に導入し、個々の農家からは特に費用を取らないというモデルは一つ考えられると思います。個々の農家判断となると上記理由から対面無料、オンライン有料という矛盾と戦わなければなりません。

農家の目線という意味では、このツールの使い道はあると思います。

ベテラン農家さんにつけていただきその目線を追いかけることでベテランはどこを見て判断しているのか分析するわけです。こうすることでベテランの農家のノウハウの明文化につながります。

遠隔診断よりもこの使い方のが僕は向いているかなと思います。

ベテランの農家さんもいざ教えてくれと言われても何をどう教えていいか困るなんてこともあり、結果「背中を見て覚えろ」みたいな状況になるのは農業においては「あるある」だからです。

ベテランも自分の目線を分析することでなんのき無しに何を見ていたのか自分で把握出来ますし、その画像を見ながら後進を指導出来れば説得力が増しますよね。

結果新規就農者が早く一人前になれるという大きなメリットがあります。

これは地域の農業の持続可能性を考えても重要ですよね。

さて今日もこの辺で・・・・